口の中の衛生面に気をつけることは、肺の病気の予防にもなります。
口の中(口腔内(こうくうない)と呼びます)が不潔になると、歯に垢が貯まります。この歯の垢(歯垢=プラーク)、ただの食べ残しではありません。細菌と代謝物が混ざり合ったもので、白色~黄色のネバネバしたものです・・・。この歯垢ができて2日間くらい経つと、歯石ができてきます。歯石は、その名の通り石のように固いので、簡単には取れなくなります。
こうなると、口腔内で様々な細菌が増えやすい下地ができてしまうのです・・・。歯石の中に閉じ込められた細菌。こんな環境でも育ってしまう
「嫌気性細菌(けんきせいさいきん)」
が厄介なのです・・・。
嫌気性細菌は、通常でも口腔内などにも普通に存在する細菌(常在菌と言います)なのですが、この嫌気性菌が誤嚥されてしまったりして肺に落ち込んでしまうと、様々な病気を起こします。
・肺化膿症(肺の内部に膿が貯まる)
・膿胸(胸腔内に膿が貯まる)
といった感染症が代表的です。
症状としては、突然の高熱、膿のような痰、悪臭を伴う痰、血痰、せきなどが挙げられます。
治療は抗菌薬による治療や排膿がメインとなります。
ちなみに、院長ですが、2020年9月に突然の発熱、悪寒、血痰を自覚しました・・・。
コロナ禍真っ只中、しかも医療従事者です。焦りました・・・。
近くの救急クリニックを受診し、新型コロナウイルスの検査を行い陰性。ほっとしたのもつかの間、胸部レントゲンとCTで肺に腫瘤があり・・・( ;∀;)
とてもドキドキしてしまいました・・・、呼吸器内科医なのに・・・。
結局精査を受けたところ、
肺化膿症
であり、抗菌薬内服にて完治しました・・・。
ただ、院長自身、歯には自信があったのです。虫歯もできたことないですし、歯科も30年以上受診していません。
しかし、肺化膿症になったからには・・・
歯科受診は必須です!
そして、院長、30年以上ぶりに歯科医受診しましたところ、
中等度歯周病!+虫歯2か所・・・( ;∀;)
との診断でした(-_-;)
今院長は生まれ変わり、歯磨きオタクとなり、歯科へも定期通院しています。
現在は歯周病も完治し、いい感じの歯茎状態を保っています。
みなさんも、症状などはなくても
「定期的な歯科受診」
してみてはいかがでしょうか?
様々な病気を未然に防ぐことができるかもしれません。
しかも、口腔内がきれいって気持ちいいですよ。